洗濯乾燥機のダクト掃除をしない場合のリスクと掃除方法
衣類を洗濯から乾燥まで仕上げてくれる洗濯乾燥機は、家事の負担を軽減できる家電です。洗濯乾燥機のダクトを掃除しないと、さまざまな不具合が起こり、危険な場合があります。
洗濯乾燥機のダクトをキレイな状態に維持しておけば、洗濯乾燥機の故障を防いだり、一酸化炭素中毒の危険を回避したりできるでしょう。洗濯乾燥機のダクトをキレイに掃除して、気持ちよく安全に使えるよう参考にしてください。
洗濯乾燥機とは
毎日の家事がラクになる家電が、洗濯乾燥機です。洗濯乾燥機は洗濯機と乾燥機の機能が一体化した家電で、洗濯後に乾燥まで仕上げてくれます。
洗濯乾燥機には、衣類を乾燥させるためのヒーターが搭載されており、衣類をしっかりと乾燥させてくれるでしょう。洗濯乾燥機は衣類を完全に乾燥させるため、洗濯後に洗濯機から衣類を取り出して干す手間が省けます。
また、洗濯した衣類を部屋干しするとイヤな臭いがしたり、乾きにくかったりする場合がありますが、洗濯乾燥機を使えば室内干しならではの問題が解決するでしょう。
洗濯乾燥機は、天気がよくない日や、洗濯物を干している時間がないときにも衣類が乾燥できるので便利です。洗濯物を干す手間が省け、天気を気にせず衣類をしっかりと乾燥できるため、洗濯用乾燥機を求める方も多いでしょう。
洗濯乾燥機と全自動洗濯機の違い
洗濯乾燥機と全自動洗濯機は、似て非なるものです。全自動洗濯機は、洗濯乾燥機までの機能は不要であり、できるだけしっかりと衣類を脱水した状態にしてから干したい方に適しているでしょう。
洗濯乾燥機にはヒーターが内蔵されているのに対して、全自動洗濯機にはヒーターが内蔵されておらず、風乾燥が搭載されているところに両者の違いがあります。
洗濯乾燥機はモーターの力を使って衣類を乾燥させますが、全自動洗濯機は風の力を用いて、衣類を乾燥に近い状態に仕上げるのが特徴です。
全自動洗濯機は風により高速脱水をする家電なので、衣類を完全に乾燥させるわけではありません。全自動洗濯機を使うと室内干しでも衣類が乾きやすいため、全自動洗濯機は室内干しをしたい方におすすめです。
洗濯乾燥機のダクトを掃除しないとどうなる?
衣類を乾燥まで仕上げてくれる便利な洗濯乾燥機ですが、洗濯乾燥機のダクトを掃除しないとどうなってしまうのでしょうか。ダクトを掃除しないでおいたときに起こる、洗濯乾燥機の不具合について解説します。
衣類が乾かなくなる
洗濯乾燥機のダクトを掃除しないままにしておくと、乾燥機能を使っても衣類が乾きにくくなります。ダクトには糸くずやホコリなどの汚れがたまってしまうため、排気がうまくできずに、衣類が乾きにくくなってしまうのです。
衣類を乾燥させるために洗濯乾燥機を取り入れたにもかかわらず、衣類が乾かなくなってしまっては本末転倒です。しっかりと衣類を乾燥させるために、洗濯乾燥機のダクトをキレイにしておきましょう。
一酸化炭素が発生する
ホコリなどにより洗濯乾燥機のダクトが詰まると、洗濯乾燥機のなかで不完全燃焼が起こってしまいます。洗濯乾燥機の不完全燃焼は、室内に一酸化炭素を排出させる場合があり、とても危険です。
一酸化炭素はヘモグロビンと結合し、血中の酸素運搬能力を低下させます。めまいや吐き気、ひどくなると昏睡状態におちいったり、命を落としたりする一酸化炭素中毒を引き起こしてしまうため、十分に注意しなくてはなりません。
乾燥機が故障する
ダクトが詰まると、洗濯乾燥機の排気がスムーズにいかなくなり、燃焼状態が悪くなります。洗濯乾燥機は、燃焼状態がよくないと故障の原因になってしまうので、注意が必要です。
日ごろからしっかりと洗濯乾燥機のダクトをキレイな状態にしておけば、洗濯乾燥機の故障を防げるでしょう。
洗濯乾燥機のダクト掃除方法と注意点
洗濯乾燥機のダクトが汚れていると、さまざまな不具合を起こし、健康被害が出たりします。気持ちよく快適に洗濯乾燥機が使えるように、洗濯乾燥機のダクトをキレイに掃除しましょう。
掃除方法
まずは、洗濯乾燥機からダクトを外す作業をします。壁から伸びているダクト内をのぞいてみると、糸くずやホコリが蓄積されているでしょう。ダクト内にたまっているゴミをパワーの強い集塵機で吸い上げ、内部をキレイにしていきます。
ホコリがたくさんたまった状態は、洗濯乾燥機の不具合だけでなく火災につながるおそれもあり、非常に危険です。ホコリなどは燃えやすい特徴があるため、取りのぞきキレイにしておきましょう。
次に、壁のなかにつながっているダクトを掃除します。壁のなかにつながっているダクト内を掃除する際には、ダクト内の清掃専用に開発された工具を使います。
ダクト内清掃専用工具をダクトに入れると、内部にあるホコリや糸くずといったゴミをキレイに排除できるでしょう。
また、排気口の掃除も重要です。排気口の通気性がよくなると、洗濯乾燥機での乾燥時間が短くなったり、ランニングコストの軽減にもつながったりします。
ダクト掃除と同時に、排気口にたまっているホコリなどのゴミを取りのぞき、キレイにしておくとよいでしょう。
注意点
洗濯乾燥機の掃除をする際に、ダクトを外したり、ダクト内清掃の専用工具を用いたりします。専門知識や技術が必要となるため、ご自身で掃除をするのはむずかしく、危険をともないます。
ご自身でダクト掃除をするのではなく、洗濯乾燥機のダクト清掃ができる業者に依頼しましょう。洗濯乾燥機のダクト掃除を依頼する際、ダクトの場所が1階であれば問題ありませんが、2階以上にある場合は脚立を立てて作業できるのかを確認する必要があります。
ご自宅や店舗のダクトの場所を把握し、業者に依頼する際に伝えておくとよいでしょう。また、ダクト内清掃にいくらくらいの金額がかかるかを知りたい方は、業者に見積もりをお願いしてみるのもひとつです。
洗濯乾燥機のダクトを掃除する際はご自身で行わず、業者に依頼してダクト内をキレイにしてもらいましょう。
まとめ
衣類を乾燥まで仕上げてくれる洗濯乾燥機は、忙しい現代人にとって家事の手間が省ける家電として人気があります。
洗濯乾燥機のダクト掃除をしないと、衣類が乾きにくくなり、一酸化炭素が発生したりなど、さまざまな影響があります。
また、ダクトを汚れたままの状態にしておくと洗濯乾燥機が故障してしまい、買い替えを余儀なくされるケースにもなりかねません。
家庭用洗濯乾燥機もコインランドリーにある洗濯乾燥機も同じで、ダクトをキレイな状態に維持できれば、さまざまな問題が解決します。ダクト掃除を業者に依頼して、いつまでも気持ちよく洗濯乾燥機が使えるようにしましょう。