コインランドリー経営のリスク5選!回避するにはどうするべきか
不労所得や少労働所得が注目されるなか、コインランドリー経営を検討する方がいるのではないでしょうか。コインランドリー経営をはじめる際、メリットだけではなくリスクも把握しておく必要があります。
本記事では、コインランドリー経営のリスクや対策法を紹介します。とくに、これからコインランドリー経営をしようか迷っている方やリスクを回避したい方は、ぜひ参考にしてください。
コインランドリー経営のリスク
コインランドリー経営を行う際、さまざまなリスクが潜んでいます。リスクによって経営を辞めなくてはいけないケースがあるので、どのようなリスクがあるのか事前に確認しておきましょう。
ここでは、コインランドリー経営のリスクを5つ紹介します。
競合店に客を奪われるリスク
コインランドリー経営をはじめる際、特別な資格を取得する必要がありません。そのため誰でも参入しやすく、エリアによっては競合店が増えやすいです。
開業直後は売上が好調でも、近辺に競合店が現れたことによってユーザーを奪われ、売上が減少してしまうケースも少なくありません。
店舗の半径2km圏内に競合店が現れた場合は、ユーザーを奪われるのを防ぐために、他店舗との差別化を図る必要があります。
人的トラブルのリスク
コインランドリー経営は、ユーザーを相手に行う事業です。そのため、ユーザーとの間で何らかのトラブルが発生するおそれや、クレームがくることがあります。
想定されるクレームの内容は、騒音、洗濯物の盗難や破損、機械の破損などさまざまです。そのほか、店舗内外でホームレスや若者が居つく場合もあり、利用者や近隣住民の不満につながるおそれがあります。
またクレームのなかには賠償金目当ての悪質なものもあるので、場合によっては警察や弁護士に相談することも念頭に置いておきましょう。
機械トラブルのリスク
コインランドリー経営における機械トラブルは、洗濯機や乾燥機、両替機、自動ドアの故障などがあります。
洗濯機や乾燥機が作動中に故障すると、洗濯物を取り出せなくなってしまいます。両替機が故障したりお札が詰まったりした場合、小銭に両替できず、来店したのにも関わらず利用せずに帰宅してしまうケースにつながるでしょう。
またこれらのトラブルは、クレームにつながるだけではなく、売上減少にも影響しやすいです。トラブルが重なりすぎると利用者からの印象が悪くなり、競合店にユーザーを奪われてしまうでしょう。
防犯上のリスク
コインランドリー経営の場合、基本的に店舗内は無人なので、それを狙った犯罪が起こりやすいです。とくに両替機を狙った犯罪や洗濯物の盗難などが多く、洗濯物を盗難された利用者は2度と利用しないおそれがあります。
防犯対策を行う際には、防犯カメラや防犯ベルの導入を検討するとよいでしょう。
天候に左右されるリスク
コインランドリー経営は、天候によって売上が大きく左右されてしまいます。
雨の日が続けば洗濯物が乾きにくく、乾燥機の利用者が増加する傾向にあります。一方で晴れの日が続くと、屋外に洗濯物を干すだけで十分に乾きやすいので、乾燥機を使う頻度が少なくなるでしょう。
具体的には、梅雨や夏の5月〜8月ごろの売上が上がりやすく、12月や1月の晴れの日が多い時期の売上が下がりやすいです。
コインランドリー経営のリスクを回避するには
コインランドリー経営にはさまざまなリスクがつきものですが、しっかり対策をしておくことでリスクを回避できます。ここでは、コインランドリー経営のリスクを回避するためのポイントを4つ紹介します。
立地は慎重に見極める
コインランドリーを開業する際の立地条件は、主婦の生活圏内であるか、駐車場があるか、ターゲットが住んでいるエリアか、などのポイントに着目しましょう。
主婦の生活圏内は、主にスーパーマーケットなどの商業施設があるところです。コインランドリーで洗濯物を回している間に、スーパーマーケットなどで買い物を済ませたい方のニーズを満たせます。
駐車場があれば、大量の洗濯物や布団を車で運んで持ち込みをしやすいです。車から洗濯物を出し入れしやすいよう、1台分のスペースを多く取れるような駐車場が適しています。
また、ただ駐車場の有無を確認するだけではなく、駐車場から店内への動線も確認しましょう。
競合店との差別化のために付加価値をつける
競合店があるエリアでコインランドリー経営を行う場合、他店舗にユーザーが流れてしまうのを防ぐために、差別化を行う必要があります。
誰でもできる差別化対策は、店舗内外をこまめに掃除することです。洗濯物を扱う場所なので、清潔に保つことで利用者からの印象アップにもつながるでしょう。
洗濯機や乾燥機の設備環境をレベルアップすると、他店舗との差別化が図れます。具体的には、ペット用品や靴を洗える洗濯機、温度調整できる乾燥機などの導入を検討するとよいでしょう。
また洗濯に関係する機械だけではなく、快適な待合スペースを完備する、Wi-Fi環境を整えるなどの差別化もおすすめです。ほかの店舗にはない特徴を持つことで、それを求めて店舗まで足を運んでくれるケースが期待できます。
収支計画をしっかりと立てる
コインランドリー経営を行う際、開業にかかる費用や得られる収入などから、収支計画を立てることが大切です。
経営にかかる費用は、主に初期費用と維持費に分けられます。初期費用は、機械代、基礎工事、内装設備工事などがあり、更地からはじめる場合は3,000万円〜4,000万円ほどです。
維持費は、家賃、光熱費や水道代、人件費などがあります。光熱費や水道代は、売上の20%〜25%ほどが目安です。
管理を怠らないようにする
コインランドリー経営の管理内容は、店舗内外や設備の清掃、売上金や経費などの管理、洗剤や柔軟剤の補充、セキュリティ対策、クレームやトラブル対応などがあります。
これらの管理をオーナーのみで行う場合、手間や時間がかかってしまいます。そのため、店舗内外や設備の清掃は、スタッフを雇って任せることもおすすめです。オーナーの負担を軽減したい場合には、フランチャイズ経営も検討するとよいでしょう。
まとめ
コインランドリー経営は、競合店にユーザーを奪われたり、機械の故障や洗濯物の盗難でクレームがきたりと、さまざまなリスクがつきものです。
ただし、立地条件を確認する、競合店との差別化を図るなどで、本記事で紹介したリスクを回避できる可能性があります。とくに土地や店舗選びや収支計画など、開業を行う前の準備を念入りに行うことが大切です。
また、競合店と差別化するために最新機械を取り入れる場合、想定される費用よりも高くなるケースがあるので理解しておきましょう。
コインランドリー経営を検討している方は、開業する前にこうしたリスクを把握したうえで、事業計画を立てることをおすすめします。